クリスマスまであと1ヶ月となりました。

今日はクリスマスにもよく歌われる賛美歌
「アメイジング・グレイス」のお話です。

「アメイジング・グレイス」はイギリスの牧師、
ジョン・ニュートンによって作詞されました。

john+newton

もともとジョン・ニュートンは貿易船で働いていた荒々しい船員で、
奴隷貿易船でも働いていました。
ある時、船に穴が開き、沈みそうになっったので、一心に祈ると、
積荷の蜜蝋が穴を塞ぎ、一難を取り留めたそうです。
敬虔なクリスチャンの家に育った彼ですが、心から真剣に祈ったのはこれが初めての事でした。

その後、心を入れ替えた彼は、徐々に奴隷貿易の不当性に気付いていき、
30歳で船を降り、祈りと勉学を重ね、牧師となりました。

当時奴隷達への待遇は家畜以下で、アフリカで拉致された奴隷達は輸送中に病気、栄養失調、
脱水症状等で半数は亡くなってしまったという事です。

牧師になったジョン・ニュートンは「アメイジング・グレイス」を作詞し、
その中で、黒人奴隷貿易に関わったことに対する悔恨と、
それにも拘らず赦しを与えた神の愛に対する感謝が歌われています。

Amazing grace how sweet the sound
That saved a wretch like me.
I once was lost but now am found,
Was blind but now I see.

アメージング グレース(すばらしき恩寵)
何と美しい響きであろうか
私のような者までも救ってくださる
道を踏み外しさまよっていた私を
神は救い上げてくださり
今まで見えなかった神の恵みを
今は見出すことができる

'Twas grace that taught my heart to fear,
And grace my fears relieved,
How precious did that grace appear,
The hour I first believed.

神の恵みこそが 私の恐れる心を諭し
その恐れから心を解き放ち給う
信じる事を始めたその時の
神の恵みのなんと尊いことか

Through many dangers, toils and snares
I have already come.
'Tis grace hath brought me safe thus far,
And grace will lead me home.

これまで数多くの危機や苦しみ、誘惑があったが
私を救い導きたもうたのは
他でもない神の恵みであった

The Lord has promised good to me,
His Word my hope secures;
He will my shield and portion be
As long as life endures.

主は私に約束された
主の御言葉は私の望みとなり
主は私の盾となり 私の一部となった
命の続く限り

Yes,when this heart and flesh shall fail,
And mortal life shall cease,
I shall possess within the vail,
A life of joy and peace.

そうだ この心と体が朽ち果て
そして限りある命が止むとき
私はベールに包まれ
喜びと安らぎの命を手に入れるのだ

The earth shall soon dissolve like snow,
The sun forbear to shine;
But God, Who called me here below,
Will be forever mine.

やがて大地が雪のように解け
太陽が輝くのをやめても
私を召された主は
永遠に私のものだ

When we've been there ten thousand years,
Bright shining as the sun,
We've no less days to sing God's praise
Than when we'd first begun.

何万年経とうとも
太陽のように光り輝き
最初に歌い始めたとき以上に
神の恵みを歌い讃え続けることだろう

晩年彼は奴隷船での実態を書いた本を出版し、
奴隷貿易廃止にその生命を懸けた議員、ウィリアム・ウィルバーフォースを助ける事にもなりました。

その模様は映画「アメージング・グレイス」でごらんいただけます。
 

とても可愛い[Amaging Grace」です。
 



Y.S